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Architecture

昔から変わらない町並みに馴染むよう、外観はそのままに。
一歩足を踏み入れると真っ白な空間が広がります。

建物には、白で統一された石や木、漆喰などのトーンの違う素材を用い、
時の経過とともに光と影が織りなすコントラストにより、様々な表情へ変化いたします。

設計 ケース・リアル 二俣公一 (ふたつまた こういち)
/空間・プロダクトデザイナー

1975年鹿児島生まれ。福岡と東京を拠点に空間設計を軸とする
ケース・リアル(CASE-REAL)とプロダクトデザインに特化する
二俣スタジオ(KOICHI FUTATSUMATA STUDIO)の両主宰。
国内外でインテリア・建築から家具・プロダクトに至るまで
多岐に渡るデザインを手がける。近作にDDD HOTEL、イソップ新宿店、
Chalet W、キウルベンチ(Artek)など。
作品の一部はサンフランシスコ近代美術館の
永久所蔵品に選出されているほか、その他受賞多数。
2021年より神戸芸術工科大学客員教授。

Message
「白い寮」は、もともと長年使用されていなかった古民家を改修し、
瀬戸内国際芸術祭2010への出展作品ともなった
レストラン/イルヴェント(トビアス・レーベルガー作)の
運営スタッフが利用する寮として生まれました。
プロジェクトでは、この島に住む人々や過疎化によって増え続ける空き家へ
どのようにコンタクトし、新たな価値を生み出してゆけるか、
そして昔から変わらぬ島の町並みを壊すことなく、
どのように新しい機能をこの場所に取り込むかが重要だと考えました。
その結果生まれたのが、路地に面する外壁は極力改修前の状態を維持し、
その内部のみを白を基調として再生した「白い寮」です。
外壁はもちろん、老朽化した屋根部分についても、
そのフォルムや色合いはオリジナルに近い姿を維持しながら素材のみを更新し、
外部からその変化にほとんど気付かないようなアプローチで計画しています。
一方、各部屋や中庭などの敷地内部は、
表情やトーンの異なる繊細な幾重もの白い材料(木、石、漆喰など)で構成しました。
また中心にある小さな中庭は、
ラウンジから続く白く大きなテラスによって開放感に満ちた
パブリックスペースのような場所になっています。
白は、日本では新規性を象徴するだけでなく、
潔白、純粋、平和などを示唆する神聖な色だとされています。
計画では、内部と外部の空気を変化させることによって、
心地よい新旧のコントラストが生まれると考えました。
そして寮としての役目を終えた後、もともと3部屋あったスペースは
一棟まるごと利用できる宿泊施設として一部を再び改修していますが、
その空間は今も当初の計画の考えを受け継いでいます。